湿度計センサーは、そこまで広く普及しているとは言えませんが、自動的に湿度を計測した上で加湿や除湿などの形でコントロールすることを目的とした電化製品にはまず間違いなく搭載されています。これは常識的に考えても分かることでしょう。確かにこのような製品は家電量販店に行けば今ではいくらでも発売されているわけで、十分に広く普及しているのではないかと思われるかもしれません。ですが、最初に書いたことはちょっと異なる意味を持っているのです。
湿度計センサーではなく温度計のことを考えてみます。温度計センサーの場合、上の文章の湿度を温度に置き換えたような電化製品、つまりエアコンとか冷蔵庫などには必ず搭載されています。これだけをとっても湿度計よりは広く普及していることは間違いないと言えるでしょう。これはとりもなおさずそのような電化製品を利用する人間自身が、湿度に比べると温度のほうをより適切にコントロールしたいという欲求を持っているからで、それに応じた製品がこれまで生み出されてきたからということができます。
ですがもっと言えばそれだけの理由でもありません。電化製品の中には、別にエアコンとか冷蔵庫のように温度を制御すること自体がその主目的ではないけれども、温度を知ることは必要というものがいくらでもあるのです。というか、世の中の電化製品の多くはそうだと言っても差し支えないくらいであり、その理由は電気を使うと熱が発生すること、あまりにも熱がこもると故障してしまうと言えば想像がつくでしょう。